🎬めずらしく映画の話🎦

　このブログで映画の話題を載せるのはもちろん初めてです。今年の夏の猛暑はことのほか強烈で本職の写真の方はなかなか思うに任せません。なので目先を変えて映画のお話をしてみたいと思います。

　映画の話をするからには管理人≪ブルーコメット≫は映画通なのかと問われると「否」ですよ。最後に映画館に行ったのは何と５年以上も前、しかも最後に見た映画が何かも思い出せないと言う状況です。まあ映画好きと言うより読書好きの延長で映画を見るという感じなのかなあ。

　読み物で特に好きなのが空想科学小説（サイエンス・フィクション）ひらたく言うとＳＦです。なので映画もＳＦ系が特に好きなので、今日の話もそちら方面の作品について解説してみたいと思います。興味のある方は是非お付き合いください。

禁断の惑星

　この映画はなんと1956年製作の映画です。監督はフレッド・マクラウド・ウィルコックス、配役はモービアス博士：ウォルター・ビジョン、博士の娘アルタ：アン・フランシス、アダムス船長：レスリー・ニールセン。

　そしてあらすじです。

　『23世紀、光速移動を可能にした人類は他の惑星に移民するため宇宙に進出していた。アダムス船長が率いる宇宙船C-57-D号は、20年前に消息を絶った科学者の一団の捜索のために未知の惑星アルテア4に降り立った。アルテアには科学者たちの唯一の生き残りであるモービアス博士と、アルテアで生まれた彼の娘のアルタ、そして彼が造ったロボットのロビーだけしかいなかった。かつて全宇宙を支配しアルテアを「禁断の惑星」としていたアルテアの先住民であるクレール人は一体どこへ消えたのか。さらにアダムス達に正体不明の透明な怪物が襲い掛かる。果たしてアダムス達の運命はどうなってしまうのか。』と言ったストーリー展開になります。

　この映画を初めて見たのは10代の頃でしかもテレビ。今の時代にはないアナログ的なSFの表現方法がとても素晴らしく、古典SFの金字塔と言ってもいいレベルの映画だと思います。

　昔のSF映画は古臭くて面白くないと思うかもしれませんが、いったん現代のCGを駆使したデジタル的感覚は忘れて、素直にこの時代の特撮技術や演出による未来的造形のセンスの良さを感じ取ってもらえればと思います。

　ストーリー的にも単なるSFに留まらず、人間の深層心理にまで踏み込んだサスペンス度の高い内容になっているのもポイントが高いと思います。

　かつて存在していた高度な文明の遺産を表現する巨大な建造物の見せ方に迫力があり、そのおかげで作品内の世界に奥行きを持たせることに成功していると思います。この特撮部分はウォルト・ディズニー・プロの協力を得て作られたとか。

　そしてこの映画のジャケットにも描かれているロボットの「ロビー・ザ・ロボット」は後の世代にも影響を与えています。有名なのは『スター・ウォーズ』シリーズに登場するR2-D2です。丸みを帯びたフォルムや従順さなど随所に影響が感じられます。

タイム・マシン

　この映画も古く、1959年です。製作・監督はジョージ・パル、配役は青年発明家ジョージ：ロッド・テイラー、ジョージの親友デビット：アラン・ヤング、未来世界の娘ウィーナ：イベット・ミミュー。

　『1899年の大晦日のロンドン。青年発明家ジョージ（ロッド・テイラー）は、親しい友人を呼んで夕食会を開いた。その席上、彼はタイム・マシンという機械を披露した。これは、第4次元の時間の世界を飛んで、過去と未来に自由に旅することの出来る機械であった。客を帰したジョージは実験室に入って、タイム・マシンに乗りこんだ。レバーを引き、機械が停止したのは1917年の世界であった。さらに、1959年から、時代は1966年に飛ぶ。ロンドンは恐るべき原子爆弾攻撃をうけ、どろどろの溶岩にうまっていた。さらに未来への旅は続きタイム・マシンのダイヤルは紀元80万2701年を示していた。』

　この作品はイギリスの著作家Ｈ・Ｇ・ウェルズ原作の空想科学小説「タイム・マシン」（1895年作）を映画化したものです。原作を読みましたが、ＳＦ小説としてのアイディアや想像力豊かなストーリーはさすが「ＳＦの巨人」と呼ばれるだけのことはあるなと思いました。突っ込みどころ満載ですが単純に楽しめる作品です。

ブレードランナー

　1982年リドリー・スコット監督作品、配役は、捜査官デッカード：ハリソン・フォード、反逆レプリカントのバティー：ルトガー・ハウアー、恋人レイチェル：ショーン・ヤング。

　『舞台は2019年、酸性雨が降りしきるロサンゼルス。人類の大半は宇宙に移住し、レプリカントと呼ばれる人造人間は宇宙開拓の前線で過酷な労働を強いられていた。
　ある日、感情を持ったレプリカントが反乱を起こし、人間を殺して逃亡。彼らを見つけ出し処分するため、ロサンゼルス市警の専任捜査官＝ブレードランナーのデッカード（ハリソン・フォード）が捜査に乗り出す。』

　原作は フィリップ・K・ディック の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』ですが、映画は設定や登場人物、物語の展開、結末などが大きく異なっていて、原作というよりは原案に近い扱いのようですね。　

　映画の冒頭の巨大な建造物（タイレル社のピラミッド型ビル）の描写が印象的です。そしてどう言う訳か話の所々に、東京の繁華街のような怪しげな映像や日本語のおかしな会話が聞こえてきます。この監督は日本好きなのですかねえ。そんなところにも注意して話に入り込んで行くと面白いかもしれません。

宇宙家族ロビンソン

　「宇宙家族ロビンソン」は映画ではなくテレビドラマとして製作された作品ですが、当時小学生だった私にとっては強く心に残るＳＦドラマだったので押さえておきます。

（うちゅうかぞくロビンソン、原題：Lost in Space）1965年から1968年までCBSネットワークで放送されていたアメリカで製作のSFドラマ。「原子力潜水艦シービュー号」や「タイムトンネル」でも知られるアーウィン・アレンの制作。日本では1966年から1968年にかけて、第2シーズンまでがTBS系で放送された。のちにFOXで全シーズンが放送された。

製作・企画:アーウィン・アレン、共同製作:ジェリー・ブリスキン、ストーリー監督:アンソニー・ウィルソン、撮影監督:ジーン・ポリト／チャールス・クラーク、特殊撮影効果:L.B.アボット／ハワード・ライデッカー、音楽監督:ライオネル・ニューマン、テーマ曲:ジョン・ウィリアムズ、字幕翻訳:伊藤美穂／田中武人／平野祥子／植田尚子／菊地みどり、吹替翻訳:山田 実、吹替キャスト:金内吉男, 香椎くに子, 武藤礼子, 松島みのり, 山本嘉子, 市川 治, 熊倉一雄, 塩見竜介, 納谷悟朗

　『西暦1997年、人口問題を解決するため人類は宇宙移住計画、通称「アルファ計画」を開始した。ロビンソン一家は初の宇宙移民として、アルファ・ケンタウリのアルファ・セントリー星を目指して飛び立った。しかし、スパイのドクター・スミスが紛れ込んでいたため、宇宙船ジュピター2号は重量オーバーから軌道を外れ、目的外の惑星に着陸するはめになった。あくまでもアルファ・セントリー星を目指そうとするロビンソン一家に対し、ドクター・スミスは地球帰還工作を陰で進めるため、宇宙船の修理もままならず、未知の惑星上で毎回、未知の生物などと冒険が繰り返された。』

　出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

　この作品にもロボットが登場しますが、英語版では名前はなく単にロボットと呼ばれています。日本放映時に一般公募で「フライデー」という愛称を付けられましたが、その源はイギリスの小説家ダニエル・デフォーの小説『ロビンソン・クルーソー』から来ています。そしてこの「フライデー」も『禁断の惑星』の「ロビー」の影響を色濃く受け継いでいるように見えます。

　テレビ放映当時小６だった私にとってアメリカ製のＳＦドラマは斬新であり、遅い時間帯の放映であるにもかかわらず親に頼み込んで見せてもらってました。ただどう言う訳かドラマの本筋はほとんど記憶に残っておらず、悪役のドクター・スミスとロボットのフライデーの絡みの部分だけが鮮明に想い浮かびます。そして恐らくこのドラマに影響を受けてＳＦ好きになったのかと・・・。

インターステラー

　2014年クリストファー・ノーラン監督作品で主な配役は、元宇宙飛行士クーパー：マシュー・マコノヒー、クーパーの娘マーフィー：ジェシカ・チャスティン（幼少期マッケンジー・フォイ、老年期エレン・バースティン）、ブランド教授：マイケル・ケイン。

　『異常気象による大規模な食糧問題に直面し、人類滅亡の危機にある近未来の地球。トウモロコシ農場を営む元宇宙飛行士のクーパーは、昔の仕事仲間だったブランド教授と地下組織となったNASAで再会し、人類救済のためのプロジェクト「ラザロ計画」を聞かされます。第2の地球を探す宇宙の旅へ出る危険な任務に、娘のマーフィーは猛反対。しかしクーパーは「必ず戻ってくる」と言い残して、別の星に移住するために有人恒星間航行(インターステラー)を目指すチームに加わることになるのです。ブランド教授の娘・アメリアと物理学者のロミリー博士、地質学者のドイル博士との4人のチームで、宇宙船エンデュランスに乗って地球を後にしたクーパー。無事にワームホールを通過して、人類が住める惑星を見つけることはできるのでしょうか？』

　映画「インターステラー」は難解だと言われているそうです。「ワームホール」「ブラックホール」「相対性理論」「量子力学」「特異点」とか、私のように物理学に馴染みのない人には理解を超えた作品。でも映画はあくまでも娯楽作品です。分かったふりをして聞き流してストーリーの中に入り込んで行きましょう。そしてこの映画のメインテーマは「愛」と言うことを言い添えておきます。ただこの映画は上映時間が169分あって長いです。先にトイレを済ませておくことが重要です。そして好きな飲み物やおつまみを手許に置いておくと更に楽しい時間を過ごせるでしょう。