【保存版】🕊️荒川に集う鳥たち≪partⅢ≫🕊️

前回の≪partⅡ≫に続き、今月7日に遭遇した小型の猛禽類「チョウゲンボウ」と「アオサギ」「シラサギ」等のサギ類について「荒川に集う鳥たち」の≪partⅢ≫として投稿します。


サギの仲間

シラサギ

シラサギとは、ほぼ全身が白いサギ類の総称、またコサギ属の旧名です。種名ではないですが、漢字表記では中国語でコサギを指します。日本ではダイサギ・チュウサギ・コサギ及び、まれに飛来するカラシラサギが該当します。時にアマサギ(冬羽は全体に白い)や、クロサギの白色型も加えられますが、目前の白鷺を同定するには、大きさや、くちばし、趾(あしゆび)の色、冠羽の有無などを手掛かりとします。

【形態】よく目立ち、くちばし、頸、足が長い。成鳥は、雌雄とも繁殖期の前になると頭や背に飾り羽が生じる。

【生態】シラサギ類の多くは渓流など清冽な水域には生息せず、富栄養化が進んだ水域に見られる。よく他の種類のサギたちと同じ個所に集まって営巣し繁殖する。このサギ類の集団繁殖地(コロニー)は鷺山(さぎやま)と呼ばれる。

【人間との関係】集団営巣することから、糞、餌や雛の腐臭や鳴き声が、人にとって公害となることがある。徳島県では1965年(昭和40年)10月より、白いサギ科の鳥の総称としての「しらさぎ」を県の鳥に制定している。コサギは後頭に冠羽があり、日本画のモチーフとして多用されてきた。繁殖期の背の飾り羽はとても美しく、婦人用の帽子の飾り(エグレット:フランス語で白鷺の意)に多用されたが、現在は多くの国で規制の対象となっている。


アオサギ

アオサギは、鳥綱ペリカン目サギ科アオサギ属に分類される鳥類。学名はラテン語でArdea が「サギ」、cinerea が「灰色の」を意味する。

【分布】ヨーロッパからアジア・アフリカ大陸にかけて分布する。寒冷地に分布する個体群は、冬季になると南へ移動する。日本では亜種アオサギが夏季に北海道で繁殖のため飛来し(夏鳥)、冬季に九州以南に越冬のため飛来し(冬鳥)、本州・四国では周年生息する(留鳥)。

【形態】全長88 - 98センチメートル。翼長オス44 - 48.5センチメートル、メス42.8 - 46.3センチメートル。翼開長150 - 170センチメートル。体重オス1,071 - 2,073グラム、メス1,020 - 1,785グラム。メスよりもオスの方が、やや大型になる。頭部は白い。額から眼上部・後頭にかけて、黒い筋模様が入る。体上面は青灰色。背に灰色の羽毛が伸長する(飾羽)。下面は白い羽毛で被われ、胸部の羽毛は伸長(飾羽)する。前頸から胸部にかけて、破線状の黒い縦縞が入る。側胸や腹部は黒い。雨覆の色彩は灰色で、初列雨覆や風切羽上面の色彩は黒い。人間でいう手首(翼角)の周辺には2つの白い斑紋が入る。虹彩は黄色。嘴は黄色。後肢は暗褐色。卵は長径5.7 - 6.1センチメートル、短径4.1 - 4.3センチメートル。若鳥は後頭に冠羽がなく、背が褐色みをおびる。繁殖期になると、嘴や後肢の色彩が赤みをおびる。メスはオスと比較すると、冠羽や飾羽があまり発達しない。

【生態】全長88 - 98センチメートル。翼長オス44 - 48.5センチメートル、メス42.8 - 46.3センチメートル。翼開長150 - 170センチメートル。体重オス1,071 - 2,073グラム、メス1,020 - 1,785グラム。メスよりもオスの方が、やや大型になる。頭部は白い。額から眼上部・後頭にかけて、黒い筋模様が入る。体上面は青灰色。背に灰色の羽毛が伸長する(飾羽)。下面は白い羽毛で被われ、胸部の羽毛は伸長(飾羽)する。前頸から胸部にかけて、破線状の黒い縦縞が入る。側胸や腹部は黒い。雨覆の色彩は灰色で、初列雨覆や風切羽上面の色彩は黒い。人間でいう手首(翼角)の周辺には2つの白い斑紋が入る。虹彩は黄色。嘴は黄色。後肢は暗褐色。卵は長径5.7 - 6.1センチメートル、短径4.1 - 4.3センチメートル。若鳥は後頭に冠羽がなく、背が褐色みをおびる。繁殖期になると、嘴や後肢の色彩が赤みをおびる。メスはオスと比較すると、冠羽や飾羽があまり発達しない。

【人間との関係】養殖魚を食べるため、害鳥とみなされることがある。分布が非常に広く、2019年の時点で種としては絶滅のおそれは低いと考えられている。マダガスカルなどの分布が限られている地域では、農地開発や放牧などによる生息地の破壊、森林伐採による営巣木の減少、狩猟などによる影響が懸念されている。地域によっては漁業関係者や養殖業者による駆除が原因で、生息数が減少することもある。例としてイングランドとウェールズでは1970年代後半には年あたり4,600羽以上が駆除されたと推定され、1979年における繁殖個体数が5,400ペアまで激減した。 日本では集団繁殖地は限定的で、日本海側に多い傾向がある。1978年に、当時の環境庁による調査で確認された繁殖地は18メッシュで、猿賀神社のように消滅した繁殖地もある一方で、関東地方では1990年代の時点では繁殖数が増加傾向にあり、例として神奈川県では1995年に初めて繁殖が確認されたそうです。


ゴイサギ

ゴイサギ(五位鷺、鵁鶄、学名: Nycticorax nycticorax)は、ペリカン目サギ科ゴイサギ属に分類される鳥類。『平家物語』(巻第五 朝敵揃)の作中において、醍醐天皇の宣旨に従い捕らえられたため正五位を与えられたという故事が和名の由来になっている。また、能楽の演目「鷺」はその五位鷺伝説に由来するものである。また、夜間に飛翔中に「クワッ」とカラスのような大きな声で鳴くことから、「ヨガラス(夜烏)」と呼ぶ地方がある。学名のNycticoraxもギリシア語の「夜(νύξ nyx)+カラス(κόραξ corax)」に由来する。

【分布】アフリカ大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、ユーラシア大陸、インドネシア、日本、フィリピン、マダガスカル。日本では夏季に北海道に飛来(夏鳥)するか、本州以南に周年生息する(留鳥)。冬季に南下する個体もいる。

【形態】全長58-65cm。翼開長105-112cm。体重0.4-0.8kg。上面は青みがかった暗灰色、下面は白い羽毛で被われる。翼の色彩は灰色。虹彩は赤い。眼先は羽毛が無く、青みがかった灰色の皮膚が露出する。嘴の色彩は黒い。後肢の色彩は黄色。幼鳥は上面が褐色の羽毛で被われ、黄褐色の斑点が入る。この斑点が星のように見える事からホシゴイの別名がある。下面は汚白色の羽毛で被われる。虹彩は黄色がかったオレンジ色。眼先は、黄緑色の皮膚が露出する。繁殖期には後頭に白い羽毛が3本伸長(冠羽)し、後肢の色彩が赤みを帯びる。

【生態】河川、湖、池沼、湿原、水田、海岸などに生息する。単独もしくは小規模な群れを形成して生活する。夜行性で、英名(night=夜)の由来になっている。昼間は水面に張出した樹上などでひっそりと休む。食性は動物食で、両生類、魚類、昆虫、クモ、甲殻類などを食べる。夜間水辺を徘徊しながら獲物を捕食する。カルガモを捕食した例も観察されている。繁殖形態は卵生。サギ科の他種も含めた集団繁殖地(コロニー)を形成する。樹上に雄が巣材となる木の枝を運び、雌がそれを組み合わせた巣を作る。日本では4-8月に3-6個の卵を年に1-2回に分けて産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は21-22日。育雛は雌雄共同で行う。雛は孵化してから20-25日で巣を離れるようになり、40-50日で飛翔できるようになり独立する。生後1-2年で性成熟する。

【害鳥としての面】都市部でも、夜間に月明かりで民家や養魚場などの池に襲来して魚介類・両生類を漁る。 このため、金魚や鯉などを飼っている個人や養殖業者、魚類を屋外飼育する自然公園などにとっては害鳥であり、東京動物園協会運営の東京ズーネットでも「招かれざる客」と紹介されたことがある。日本全国の動物園や水族館のペンギン等のコーナーに侵入し、飼育員が与えた餌の魚を掠め取る様子も度々目撃されている。ペンギンは捕食者以外には興味を示さないため、ペンギンに威嚇されたりすることもなく、ゴイサギはすんなり溶け込んでいる。ペンギンと背丈も同じくらいで、羽の配色も似ているため、ペンギンコーナーの外にいると客に「ペンギンが逃げている」と勘違いされることもある。東京都の恩賜上野動物園では、幼鳥が目撃される等、園内で繁殖してゴイサギの数が増えすぎたことが問題となったほか、野鳥の侵入は鳥インフルエンザ等の病気持ち込みリスクもあることから、ペンギンコーナーにネットを張るなど侵入対策がとられている。

【狩猟対象として】 元々は狩猟対象鳥獣48種のうちの1種であったが、2016年から2021年にかけて行われた全国鳥類繁殖分布調査で個体数が減少していることが判明。環境省での審議を経て、2022年9月よりバンとともに狩猟鳥獣の指定が解除され、狩猟対象鳥獣ではなくなったそうです。



チョウゲンボウ

語源は不明だが、吉田金彦(日本の国語学者)は、蜻蛉(トンボ)の方言の一つである「ゲンザンボー」が由来ではないかと提唱している。チョウゲンボウが滑空している姿は、下から見るとトンボが飛んでいる姿を彷彿とさせることがあると言われることから「鳥ゲンザンボー」と呼ばれるようになり、いつしかそれが「チョウゲンボウ」という呼称になったと考えられているようです。

【分布】ユーラシア大陸とアフリカ大陸に広く分布する。寒冷地で繁殖した個体は、冬季に南方へ渡り越冬する。鷹狩に使われることもあるという。日本では、夏季に本州の北部から中部で繁殖する。北海道や四国、九州でも夏季に観察されたことがあり、繁殖している可能性もある。冬季は繁殖地に残る個体と暖地に移動する個体に分かれる。また、日本全国各地に冬鳥として渡来する。

【形態】全長はオスが約33cm、メスは約39cm。翼を広げると 65 –80 cm になる。体重は雄が 150 g、雌が 190 g 程度である。羽毛は赤褐色で黒斑がある。雄の頭と尾は青灰色。雌は褐色で翼の先が尖っている。ハヤブサ科の中では最も尾が長い。鳴き声は「キィキィキィキィ」と聞こえる声で鳴く。

【生態】農耕地、原野、川原、干拓地、丘陵地帯、山林など低地、低山帯から高山帯までの広い範囲に生息する。単独かつがいで生活する。立ち枯れ木の洞に巣をつくる。齧歯類や小型の鳥類、昆虫、ミミズ、カエルなどを捕食する。空中の一点に停まるホバリングを行った後、体を斜めにしながら急降下して地上で獲物を捕らえることが多いのが特徴。ハヤブサ類だが、飛翔速度は速くない。その視力は紫外線を識別することが可能で、この能力は主食である齧歯類の尿が反射する紫外線を捕捉し、捕食を容易にさせていると推測されている。ハヤブサと異なり、捕らえた獲物は周囲が安全ならばその場で食べる。日本では4–5月に断崖の横穴や岩棚、樹洞などに小枝を作って営巣するか直接卵を産む。カラス類の古巣を流用することもある。1度に3–9個の卵を産み、28–31日で雛がかえる。主に雌が抱卵する。雛は27–32日で巣立つが、親から独立するにはさらに1ヶ月以上かかる。1年で成熟する。

【人間との関わり】 近年、市街地でもよく見かけるようになった。これは、獲物となる小鳥類が豊富なこと、天敵が少ないこと、ビルなどの構築物がねぐらや繁殖場である断崖の代わりになっていることなどが理由とされている。長野県中野市の十三崖(じゅうさんがけ)ではチョウゲンボウが集団繁殖しており、「十三崖のチョウゲンボウ繁殖地」として国の天然記念物に指定されている。十三崖の営巣数は1950年には20であったが、巣穴への草木の繁茂、エサのハタネズミの減少、崖に棲みついたハヤブサの影響などにより減少し、2013年・2014年には初めてゼロとなった。2015年・2016年の巣穴数は3となっている。営巣数回復のため中野市は2017年度から新規の巣穴の掘削や既存の巣穴に繁茂した草木の除去など整備計画を実施するとしている。


❀編集後記❀

「荒川に集う鳥たち」を三篇続けて掲載しましたが、野生動物は警戒心が強いと言うことを、撮影しながら改めて実感しました。ほぼネイチャーフォト専門の私ですが、昆虫や野鳥の類は人の気配を察知すると直ぐ逃げてしまう(つまり、こちらの欲する距離まで近づけない。)ため、いつも撮影に苦労しています。「シラサギ」や「アオサギ」は大型の鳥なので、まだ撮りやすいですが、「オオヨシキリ」「ヒバリ」等の小鳥になると、如何に望遠レンズといえども、なるべく近くに寄りたいものです。そこで今、私は、気配を消す術を体得したいと考えているところです。


青ちゃんの写真館

埼玉県川口市の荒川周辺を主な撮影地とし「野草」「昆虫」「野鳥」「風景」をテーマに、身の周りの自然の姿や現象をカメラに収めアップロードしています。

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